巷で話題のミニマリズム。
物を減らすことで探し物などの無駄な時間を省ける
広いスペースが不要になるので高い家賃を払う必要が無くなる
など、メリットだらけのこの概念。
現実的に目に見える形でのメリットはもちろん疑いようがないわけだけど、
「思考のクセ」というか、頭の中で一段階ギアが上がるような目に見えない、それでいて永続的な効果があるのでそれをお伝えしたい。
ミニマリズムで手に入れる思考習慣
ミニマリズムの実践にあたって、
「必要か? 不要か?」という自分なりの線引きをする習慣がつく。
それによって、身に付くこれらのメリット。
・貯金が増えるスピードアップ
余計な買い物が減って支出が抑えられる
・日々の生活の満足感アップ
不要なものに囲まれて生きない
自分にとって必要な物、好きな物だけを持つようになる
・自制心アップ
衝動をコントロールする習慣が身につく
『衝動買い』で後悔しない生活に
ミニマリズムの対極にある行為、それが『衝動買い』だ。
その物が「必要なもの」であるか「ほしいもの」であるかの区別ができない頭で支払いを済ます。高まった衝動からのゲット! 気持ち良いよな。テンション上がる。
ただ、買い物をしている時の高揚感はそう長くは続かない。
だいたいの物は部屋に積まれて埃を被りやがて持ち主に忘れられる。
そんな「忘れられた物たち」に今一度光を当てて、
存在意義を問うていく。
「私は君を必要としているか? 私は今も君が好きか?」と。
答えが「ノー」であるにも関わらず、どれくらいの時が過ぎたのかもわからない放置っぷりと比べたら、手放す時の罪悪感など無に等しい。
人だったら鬼畜だぜ?
「とりあえずキープ」してくる遊び人にキープされたまま忘れられて婚期逃すなんて。
そんな、とりあえずキープ野郎のままより、ちゃんと向き合いましょうよと。
それによって衝動買いの頻度が劇的に減る。
無くなるとは言わない。コマーシャリズムは強力だ。常に我々の欲求を掻き立て続ける。めちゃくちゃ汚れが落ちる布とかうっかり買いそうになる。
ただ、販売促進戦略にある程度の抵抗はできるようになるんだ。
ミニマリズムは、時間を少し大きく捉える
例えば、本棚の端の方に置かれたままの受験生時代の参考書。
手に取った時に思い出す、使用していた頃の記憶。
そして自分に問うわけです。
「この本を開く未来は、この先、本当に来るのか?」
「あの日々が戻ってくるのか?」と。
私にとっての答えはノーだった。
次に考えたのは、
「自分が頑張っていた頃の証のような気がして残しているのか?」
という問い。
受験勉強で手に入れた勉強習慣や、苦楽を乗り越えて目標を達成した成功体験は、
この参考書を手放したら失われるのか?
あの頃より頑張った結果として手に入れる成功体験こそ、今の俺が望んでいるものじゃあないのか?
過去の頑張りにしがみつく安心感が、その新しい成功体験を遠ざけてはいないか?
なんていう自問により、過去に使っていた参考書の類は本棚から消えていった。
ちなみにメルカリでも売れなかったから古紙回収の資源リサイクル行きになった。
大学時代の教科書は結構良い値で売れた。頑張れ後輩たち。
こんなふうに、
持ち物の整理をしている時に、その物と自分が関わった過去と、今後関わるのかどうかという未来に思いを巡らせることになる。
それを自分が所有している物全てに対して数秒、時には数分〜数日かけて向き合っていく。
部屋の中がスッキリする頃には、この思考習慣がクセのようになってくる。
そして自分は何が好きで、何を大切にしているのかという、わかっているようで即答が難しかったようなことが浮き彫りになる。
自分と向き合い続けたわけだから当然といえば当然なんだよね。
だから、それ以後物を買おうとした時も、以前より時間の捉え方が大きくなる。
「もしも不要になったら売却できるか? 売却した場合の売値は?」
みたいな、リセールバリューを意識した買い物ができるようになったり。
「そもそも新しいイヤホン買う必要あるか?今使っているものと置き換わるのか、それとも別な場所や時間に使うのか?」
というように、広告に煽られた『なんとなくハッピーな使用感』じゃなく、自分なりの使っている未来を素早く想像することができるようになる。
こういった思考習慣を培う身近な方法が、ミニマリズムなんだ。
より良い物との付き合いができる自分に。より満足感のある日々を送る自分に。
具体的なテクニックや実践方法は本でまとまった情報を一気に取り入れるのが効率的。
すぐに読めてスペースも取らない電子書籍派に移行してから読書が捗るようになった。
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