夜のターンはスケッチできない。これに気づいてから、僕の制作スタイルは変わった。1日の中で同じ作業を続けるんじゃなく、時間帯ごとに作業内容を分ける。これだけで、無理が減って、納品物のクオリティも安定するようになった気がする。
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1日の中の時間帯で、作業内容を分ける
1日中ずっと作曲だけ、とか、1日中ずっとミックスだけ、というスタイルを以前はやっていた。
でも、ある時から気づいた。朝の自分と夜の自分は、別人だ。
同じ作業でも、得意な時間帯と苦手な時間帯がある。これに合わせて作業を割り振ると、無理せず進むことが分かってきた。
具体的には、こんな分け方をしている。
- 朝〜昼:アイデアを捻り出す作業
- 夜:単純作業
シンプルに、こう落ち着いた。
夜のターンはスケッチできない
起床から一番時間が経った夜は、新しいアイデアが出てこない。
これは体感だけど、頭の引き出しが閉まり始めるような感覚がある。新しい組み合わせを試そうとしても、思考が広がらない。
そういう時に無理やり作曲に向き合うと、どうなるか。
手クセだけの「逃げ」の曲が出来上がる。
過去にやった進行、過去に書いたメロディの近似形、過去に組んだアレンジの焼き直し。後で聴き返すと、自分の中の引き出しから既存パーツを引っ張り出して並べただけだったりする。
これに気づいてから、夜にスケッチをしないようにしてる。
朝から昼は、アイデアを捻り出す時間に充てる
新しい曲のスケッチ、アレンジの方向性決め、楽器の選定。これらは全部、朝から昼にかけて手をつける。
頭が一番冴えている時間帯に、判断量の多い作業を集中させる。
特に、オーケストラなど大規模な楽器編成のアレンジや、細かいアーティキュレーションが必要になる作業は、なるべく朝・昼の時間に手をつけるようにしている。
これは後述するけど、夜の自分はこういう細かい判断から逃げる傾向があると気づいたからだ。
本当はブログ執筆もここの時間帯に入れたいんだけど、作曲の優先度が高いのでブログは後回しになりがち。理想と現実のせめぎ合い。
夜は単純作業の時間にする
夜は、頭を使わない作業の時間にしている。
- オーディオデータのノイズ除去
- グラフィック系の作業(ドット絵の打ち込み、サムネ整え)
- データ整理、ファイル管理
- 事務作業、納品準備
判断が少なく、手を動かせば進む作業。これが夜の自分にちょうどいい。
むしろこういう作業は、頭が冴えている朝にやるとちょっともったいない。アイデアが出やすい時間帯を、単純作業で消費するのは贅沢すぎる。
夜にしかできない作業、というより、夜こそやるべき作業として位置づけている。
疲れた自分は「複雑な判断を回避しがち」だと気づいた
夜にスケッチをしないようになったきっかけは、自分の判断パターンを観察したからだ。
疲れてくると、僕は複雑な作業や思考をできるだけ回避するような判断を無意識にしている。
例えば、オーケストラのアレンジで夜まで作業を引きずると、こうなる。
- 「ストリングスはまとめちゃっていいか」
- 「アーティキュレーション、ここはレガートで通しちゃおう」
- 「副旋律、もう一段練れる気がするけど、まあいいか」
朝なら絶対やらない判断を、夜の自分はサラッとやる。本人は「効率的に進めた」気になっているけど、これは疲れによる手抜きの正当化だ。
あと一歩の追い込みが、夜の自分には足りない。
だから、複雑な判断が必要な工程は、朝や昼に必ず手をつけるようにしている。夜の自分に重要な決定をさせない、というセルフマネジメント。
昔は夜型、今は朝型に変わった
ちなみに、僕は昔は夜型だった。
20代の頃は、夜中が一番静かに集中できる印象があった。深夜2時、3時に作曲に没頭していた時期もある。当時は朝が苦手で、午後にやっと頭が動き始めるタイプだった。
でも、生活リズムは時間とともに変わる。
近年は朝型の生活になった。それに合わせて、夜の生産性は明らかに低くなった。昔と同じ感覚で「夜中に集中して作業しよう」と思っても、もう同じパフォーマンスは出ない。
大事なのは、「今の自分」のリズムを観察し続けることだと思う。
過去の自分が機能した時間帯と、今の自分が機能する時間帯は違う。年齢、生活環境、家族構成、いろんな要素で変わる。
だから、定期的に自分のパフォーマンスの時間帯傾向を見直して、作業の割り振りを更新している。
まとめ
- 朝の自分と夜の自分は別人。同じ作業でも得意・苦手な時間帯がある
- 夜のスケッチは「手クセの逃げの曲」になりがち
- 朝・昼は判断が必要な作業、夜は単純作業に振り分ける
- 疲れた自分は複雑な判断を回避する。重要な決定をさせない設計が大事
- 過去の自分と今の自分は違う。今のリズムを観察し続ける
制作で詰まったら、自分の時間帯傾向を観察してみるといい。作業内容を時間帯に合わせて並べ替えるだけで、案外スムーズに進むようになるかもしれない。











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