DTMをやっていると、持ってるけど使ってないプラグインが、結構ある。セールで買ったまま、バンドルのおまけ、いつか使うかもと思って数年経ったやつ。今日は、僕が使わなくなったプラグインの話と、そこから気づいたことを書いてみる。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
持ってるけど使ってないプラグイン、結構ある
DTMerの「あるある」だと思うけど、買ったまま放置されてるプラグインが手元に結構ある。
- セールで安かったから買ったやつ
- バンドル購入のおまけで付いてきたやつ
- 「いつか使うかも」と思って数年経ったやつ
- 流行りで買ったけど、結局自分のスタイルに合わなかったやつ
こういうプラグイン、ライセンスのリストを開くたびに「ああ、これあったな」と思い出す。
でも、振り返ってみると、使わない理由には意味があった気がする。今日は、自分が使わなくなった代表的なプラグインの話を書きながら、そこから見えてきたことを整理してみる。
Wavesのシグネイチャーシリーズを使わなくなった話
過去に、Wavesのシグネイチャーシリーズを使っていた時期がある。
これは、プロのエンジニアやアーティストの音作りをプリセット化したプラグインで、「挿すだけでいい感じの音に仕上がる」系のもの。Tony Maserati、Eddie Kramer、Chris Lord-Algeなど、有名エンジニアの名前が付いたシリーズだ。
ミックスを始めたての頃は、これを喜んで毎回使っていた。プラグインを挿しただけで、雰囲気のある音になる。「ボーカルにこれを挿せば力強くなる」「ドラムにこれを挿せばロックっぽくなる」という、すぐに結果が出る感覚が楽しかった。
でも、ある時から、これを使わなくなっていった。
上達を遠ざける、と気づいた
結論から書くと、シグネイチャー系のプラグインは、上達を妨げると思う。
これは個人的な気づきだけど、理由はこうだ。
コンプやEQの基本処理を理解する前にこれに頼ると、シグネイチャー系プラグインのカラー以外の音作りに対応できなくなる。
具体的にイメージしてみる。
「ロックならこれ! ボーカルに挿すだけで力強く、抜けのあるボーカルになる」というプラグインを毎回使っていたとする。最初のうちは、力強いロックボーカルがすぐに作れて満足する。
でも、ある時、バラードでウィスパーボイスを使うゲストボーカルをミックスする機会が来る。
このプラグインは、もう使えない。
力強いロックボーカル用に最適化されたプリセットは、ウィスパーボイスの繊細さを完全に潰してしまう。「いつものやつ」が通用しない状況で、急に手が止まる。
結局、曲・ジャンル・状況に応じた対応力は、いつかは身につけなきゃいけない。そしてシグネイチャー系プラグインに頼り続けていると、その習得が遠ざかる。
これに気づいてから、Wavesのシグネイチャーシリーズは、自然に使わなくなっていった。
セールのおまけプラグインも、数回試して使わなくなる
もう一つ、使わなくなりがちなパターンがある。
セールやバンドル購入のおまけで付いてくる、無料のプラグイン。
「無料だから、とりあえずインストールしておくか」で入れたプラグイン。数回試して、結局使わなくなることが、ほとんどだ。
無料のリバーブ、無料のEQ、無料のコンプ。手元にいくつあるか、もう数えていない。
これも当然と言えば当然で、「自分が必要として選んだ」プラグインじゃないから、定着しない。たまたま手に入っただけのものを、わざわざ習得しようとはならない。
プラグインは「今の俺にはこれ!」のカスタマイズ感が重要
逆に、自分が長く使えているプラグインには、共通点がある。
それは、導入時に「今の俺にはこれ!」というカスタマイズ感があったこと。
こういうプロセスを経て選んだプラグインは、定着しやすい。
- 用途と予算を吟味する
- サンプル音源を聞き漁る
- 試用版で実際に音を聞く
- レビューを読み込む
- 「今、自分の制作で何が足りていないか」を整理する
こういう手順を踏んで「これだ」と思って買ったプラグインは、しっかり使い倒せる。
逆に「セールで安かったから」「みんな持ってるから」で買ったプラグインは、結局使わなくなることが多い。
無料オマケの習得時間より、メインプラグインの研鑽
この記事で一番伝えたいのは、これかもしれない。
無料オマケのプラグインを習得する時間は、メインで使ってるプラグインの習得や研鑽に充てた方がいいと思っている。
新しいプラグインを習得するのは、それなりに時間がかかる。マニュアルを読む、チュートリアル動画を観る、自分でいじって試す、実戦で使ってみる。1つのプラグインをモノにするには、累積で数時間〜数十時間の投資が必要だ。
その時間を、「たまたま手元にある無料プラグイン」に使うのか、「メインで毎日使ってるプラグイン」に使うのか。
圧倒的に、後者の方がリターンが大きい。
メインのプラグインを使い倒せるようになると、それだけで制作のクオリティが上がる。逆に、無料オマケを習得しても「使う場面がそもそも少ない」から、投資した時間が回収しづらい。
つまり、大事なのは「持ってる」じゃなくて「使い倒せる」だと思う。
まとめ
- 持ってるけど使ってないプラグインは、たぶん誰でも結構ある
- シグネイチャー系プラグインは便利だけど、基礎理解を遠ざけるリスクがある
- セール・バンドルのおまけプラグインは、定着しないことがほとんど
- 長く使えるプラグインは、導入時の「今の俺にはこれ!」のカスタマイズ感が共通している
- 無料オマケの習得より、メインプラグインの研鑽に時間を使った方がリターンが大きい
「持ってる」より「使い倒せる」を重視する。これが、僕がプラグイン選びで意識していることだ。











コメントを残す