VTuber・配信者向けオリジナルBGMの依頼ガイド【何から作るか・権利・費用】

VTuber・配信者向けオリジナルBGMの依頼ガイド記事のアイキャッチ画像

配信を続けていると、どこかで「自分だけのBGMが欲しい」と思う瞬間が来ます。待機画面で毎回同じフリー素材が流れている、他の配信者と同じ曲が使われている、アーカイブに著作権の申し立てが付いた。理由はいろいろですが、行き着く先はオリジナル制作です。

この記事では、VTuberや配信者の方がオリジナルBGMを発注するときに決めておくべきことを、受注側の目線でまとめます。ゲーム開発向けとは優先順位が変わる部分があるので、そこを中心に書きました。

先に結論。配信者が最初に作るべきは待機画面BGMと配信オープニング用のジングルの2つ。そして権利は、切り抜きやグッズ展開まで見込むなら譲渡または広めの許諾で取っておくのが安全です。

配信者がオリジナルBGMを用意する3つの理由

1. 権利まわりのリスクを下げられる

第三者の楽曲を配信で流すと、自動検出によってアーカイブの収益化が制限されたり、該当区間がミュートされたりすることがあります。フリー素材でも、規約上は使えても自動検出システムに登録できないのが一般的で、他人の登録済み音源と誤検出された場合に説明する材料が乏しくなります。自分が権利を持つ曲なら、この種のやりとりから解放されます。

2. ブランドとして音が定着する

配信を100回やれば、視聴者は待機画面の曲を100回聴きます。これは相当な刷り込みです。オープニングのジングルが定着すると、音が鳴った瞬間に「始まった」と伝わるようになります。ロゴやサムネイルと同じ役割を音が担うわけです。

3. 切り抜きや二次利用に強くなる

切り抜きチャンネルを許可している場合、切り抜き動画にもBGMが乗ります。そこにフリー素材や他人の楽曲が入っていると、規約の適用範囲が切り抜き師にまで及ぶかどうかという厄介な問題が出てきます。自分の曲であれば、自分のルールで許可を出せます。

何から作るべきか【優先順位】

優先度用途尺の目安ループ
1待機画面BGM2〜5分必要
2配信オープニングのジングル5〜10秒不要
3雑談・作業配信用BGM2〜5分必要
4配信終了・エンディング30〜60秒なくてもよい
5コーナー用ジングル(企画・お知らせ・質問コーナー)5〜10秒不要
6SE(歓声、ドラムロール、正解・不正解音)1点ずつ不要

迷ったら1と2からです。待機画面BGMはもっとも露出が多く、ジングルは短いので費用が抑えられます。ジングルは10秒以内で1点5,000円〜、待機画面用の2〜5分の楽曲は50,000円〜が目安です。

ゲーム実況が中心の方は、ゲーム音声とBGMが競合しないことがなにより重要です。この点は発注時に伝えてください。「トークとゲーム音の裏で鳴らす前提なので、中域を空けてほしい」という一言で、仕上がりが変わります。

尺とループの考え方

配信は数時間続きます。1分の曲を3時間ループさせると180回繰り返すことになり、視聴者は確実に飽きます。対策は2つです。

  • 1曲を長く作る:3〜5分でループさせれば繰り返しの体感は大きく減ります。尺が伸びるぶん費用は上がりますが、待機画面のように「その曲だけがずっと流れる」用途では効果が大きい投資です。
  • 複数曲をプレイリストで回す:2〜3曲をランダム再生する。1曲あたりを短くできるので、合計費用を抑えつつ飽きを回避できます。

配信ソフト(OBSなど)で流す場合の納品形式は、基本的にwavかmp3で問題ありません。ループを厳密に繋ぐ必要がある場合はwavをお使いください。形式の使い分けはループBGMの納品形式にまとめています。

権利の扱いをどう決めるか

ここが配信者にとって一番重要で、かつ後戻りできない部分です。決めるべきは「どこまで自由に使えるようにするか」です。

やりたいこと必要な権利の範囲
自分の配信で流す使用許諾で足りる
アーカイブを残す・収益化する使用許諾で足りる(範囲に配信・収益化が含まれていること)
切り抜きチャンネルに使わせる第三者利用を含む許諾、または譲渡
楽曲そのものを配信リリース・販売する譲渡(または販売を含む許諾)
グッズや音声作品に転用する譲渡が安全
Content ID等の自動検出システムに登録する譲渡(権利を自分が持っている必要がある)

当スタジオは著作権譲渡に対応しています。最初は自分の配信だけの予定でも、活動が広がると転用の話は必ず出てきます。譲渡と許諾の違い、どちらを選ぶべきかはBGMの著作権、譲渡と使用許諾はどう違うのかで詳しく解説しているので、発注前に一度読んでおくと判断しやすいはずです。

費用と納期の目安

内容料金(税抜)納期
ジングル(10秒以内)1点 5,000円〜5日以内(10点前後まで)
30秒以内のBGM20,000円〜5日以内
60秒のBGM30,000円〜5日以内
90秒のBGM35,000円〜7日以内
2〜5分のBGM50,000円〜10日以内
SE(歓声・効果音など)1点 2,000円〜5日以内(10点前後まで)
ミックス・マスタリングのみ1曲 10,000円〜

編成やジャンルによって追加費用が発生する場合があります。歌入りをご希望の場合は別途お見積もりです。修正は軽微なものであれば2回まで無料、方向転換や全リテイクになる場合は追加費用(2,000円〜)をご相談する形にしています。料金が何で変わるのかはBGM制作の費用相場に整理しました。

たとえば待機画面BGM(3分)+オープニングジングル+終了ジングルという最小構成なら、60,000円〜が目安になります。ここから始めて、活動に合わせて足していく形がいちばん無理がありません。

イメージの伝え方

配信者の方の発注でとくに効く材料は、この4つです。

  1. キャラクターの設定・立ち絵・ロゴ:見た目が分かると音の方向性はかなり絞れます。色数や線の太さからでも情報が取れます。
  2. 配信の中身:ホラーゲーム中心なのか、雑談中心なのか、歌枠があるのか。同じ「かわいい系」でも作りが変わります。
  3. 普段使っているフリー素材:「今これを使っていて、雰囲気は好きだけど自分の曲が欲しい」という伝え方は非常に分かりやすいです。当サイトの著作権フリーBGMから選んでいただいても構いません。
  4. 避けたい方向:「ピアノのしっとり系にはしたくない」「電子音が強すぎるのは苦手」など。これが一番効きます。

仕様の書き方はBGM・効果音の発注仕様書の書き方にテンプレートを置いてあります。配信用途でもそのまま使えます。

依頼から納品までの流れ

  1. お問い合わせ(用途・希望する曲の種類・ご予算・希望納期をお知らせください。決まっていない項目は未定で構いません)
  2. 2営業日以内にご返信し、構成と見積もりをご提案
  3. 内容確定・ご発注
  4. 制作(尺に応じて5〜10日以内)
  5. 初稿をお送りし、ご確認
  6. 修正(軽微なものは2回まで無料)
  7. 納品(ご希望の形式で書き出し。権利の扱いもこの段階で確定)

よくある質問

1曲だけでも依頼できますか

できます。待機画面BGMだけ、ジングルだけというご依頼も歓迎です。

歌入りのオリジナル曲も作れますか

楽曲制作とミックス・マスタリングは対応可能です。歌入りは構成によって費用が変わるため、別途お見積もりとなります。ご自身で歌われる場合の、オケ制作+ミックスというご依頼も承っています。

フリー素材のままでも問題ないでしょうか

用途によっては十分です。判断基準はフリーBGMとオリジナル制作、どちらを選ぶべきかにまとめました。ざっくり言えば、収益化や切り抜き、グッズ展開まで視野に入っているならオリジナル、まだ活動を始めたばかりならフリー素材で走り出すのが合理的です。

納品後に尺を変えたくなったら

ご相談ください。同じ素材からの尺違い(ショート版の作成など)は、新規制作より抑えた形でご提案できる場合があります。

Content IDに登録したいのですが

その場合は著作権譲渡でのご依頼をおすすめします。登録手続き自体は配信代行サービスなどを通して行う形になりますが、いずれにしても権利をご自身が持っている必要があります。詳しい要件は各サービスの規約をご確認ください。

まとめ

  • 配信者が最初に作るべきは待機画面BGMオープニングジングル
  • 配信は長時間なので、3〜5分のループ、または複数曲のプレイリストで飽きを回避する。
  • ゲーム実況が中心なら「トークとゲーム音の裏で鳴る前提」であることを必ず伝える。
  • 切り抜き・グッズ・楽曲リリース・Content ID登録まで見込むなら、著作権譲渡で取っておく。
  • 最小構成(待機画面BGM+ジングル2種)なら60,000円〜が目安。

活動の規模や予算に合わせて構成を組みます。「何から作ればいいか分からない」という段階でのご相談で構いません。チャンネルの雰囲気をお聞かせいただければ、優先順位の案をお返しします。制作のご依頼ページからどうぞ。

待機画面BGMやジングルの制作を承ります

ゲーム音楽15年・ゲーム会社所属11年目のクリエイターが、作曲からミックス・マスタリング、ループ加工、納品形式の書き出しまで一貫して対応します。BGMは30秒20,000円〜(税抜)、効果音は1点2,000円〜。お見積もり・ご相談は無料、2営業日以内にご返信します。

料金・試聴サンプルを見る →